オーダースーツを作ろうと思ったとき、オーダースーツSADAを思い浮かべる人は多いと思います。
長い歴史を持ち、クオリティも確かな会社なので当然です。
私は、よく広告などで、「SADAのオーダースーツが19800円~」みたいな言葉が並んでいるので、「いくら何でも安すぎるだろ」と疑問を持っていました。
ネットで調べてもあまりSADAのスーツのデメリットを指摘しているサイトがありませんでした。
いつもコスパのことばかり考えている私は、SADAのオーダースーツを購入シミュレートなどをしながら本当にコストパフォーマンスが良いか調査しました。
その結果、SADAのオーダースーツを購入する際に注意すべき事を見つけたので、この記事を書くに至りました。
この記事では、
・ SADAでオーダースーツを作る際の料金はどれくらいなのか、コスパは良いのか
・ SADAのオーダースーツのメリットは何か
・ SADAのオーダースーツのデメリットとは
などを知りたいという方向けに疑問点を解消していこうと思います。
「オーダースーツSADA」という会社について
会社の歴史
まず、オーダースーツSADAについてですが、創業1923年であり、なんと95年を超えるめちゃくちゃ古い企業です。
調べるまで全く知りませんでしたが、戦前から存続しているなんてちょっと想像ができないレベルです。
本社は東京千代田区に所在していますが、全国55店舗展開しており、スーツブランドの中でもトップクラスの知名度を誇ります。
こんな老舗企業でも、オーダースーツに本格的に参入したのは2011年以降というから驚きです。
沿革を見てみると、2009年には10店舗ですが、2021年には55店舗まで拡大しているので、オーダースーツ事業を展開してから急拡大している様子がうかがえます。
ちなみに今の社長は4代目で、佐田展隆という方です。この社長はスーツのPRのため、「ビジネススーツで登山している様子」をyoutubeなどに投稿するなどしており、賛否含めちょっとしたニュースにもなりました。
ビジネススーツで剣岳!オーダースーツSADA社長の挑戦! – YouTube
4代目の社長が就任したのは2012年なので、会社の急成長ぶりが社長の手腕によるところが大きいのは明らかであり、今後のさらなる発展が期待できそうな会社です。
少子化などで需要が減少傾向にある紳士服業界を盛り上げていってほしいと思います。
SADAのオーダースーツの特徴
では、オーダースーツ佐田のオーダースーツの特徴について説明します。
特徴は大きく、
- マシンメイドのフルオーダーシステム
- 高品質&コストパフォーマンス
の2点が挙げられます。
マシンメイドのフルオーダーシステム
スーツを制作する際は主に
- パターンオーダー (コスト:低)
- イージーオーダー ↓
- フルオーダー (コスト:高)
の3の縫製方法がありますが、SADAが採用しているのは最もコストの高いフルオーダーになります。
パターンオーダーがあらかじめある型紙から生地を裁断する(既製スーツの延長)のに対して、フルオーダーでは、フィッティング(採寸)を細かく行い、お客さんの体型(なで肩、猫背)も加味した上で個別に型紙を起こして裁断・縫製するため、もっともフィット感を得やすいオーダータイプになります。
例えば、パターンオーダーでは採寸箇所は10か所以下となっている場合が多いのに対して、SADAのフルオーダーでは、15~20か所も採寸した上に、客の体型、スーツに対する要望等を吸い上げて作り上げることから、高いフィット感を得ることができます。
いずれにせよ2万円からという価格帯でフルオーダーのスーツができるのは恐ろしく安いですが、なぜこんなことが可能なのでしょうか。
理由としては、徹底的に自動化された設計システムと裁断システムです。
フルオーダーかつハンドメイドとなれば、こんな価格では不可能ですが、SADAではできるだけ安くスーツを提供できるように、オートメーション化を導入しています。
さらに、安価なスーツは中国(北京)などで作成し、高級品は国内(仙台)製造するなど、お客さんの求めるレベルに応じてうまくバランスをとっています。
高品質&コストパフォーマンス
SADAでは生地メーカーから商社を介さずに直接仕入れているため、中間マージンがカットされ分安価でスーツを提供できています。
また、年間12万着以上のオーダースーツを製造しているため、仕入れのコストカットを行いやすく、高品質かつ手ごろな値段のオーダースーツが買えるようです。
オーダースーツをシミュレーション
これまでは、SADAのオーダースーツの利点を説明してきましたが、個人的には
「ほんまかいな」
状態でした。
どうせ「安かろう悪かろう」なんだろうなと思いながら、実際にサイト上で購入シミュレーションを行い、コスパ的な観点からSADAのオーダースーツについて調査してみることにしました。
なお、SADAではサイト上でオーダースーツをシミュレートでき、SADAの店舗でスーツをオーダーした方であれば実際に購入することもできます。
下の写真は実際にシミュレートしている画面です。
最安のスーツ生地は19,800円!
オーダースーツSADAのオーダーシミュレーションを使って確認したところ、
確かに、19,800円で購入できる生地は2種類ありました。
初回限定の注文に限り、
24,800円のベーシック生地も5,000円引きの19,800円になるようです。
ただし色の選択肢が限られる
デメリットとしては、どちらの安い生地も黒、濃紺、ミディアムグレーの無地3種類しか選択できず物足りない印象です。
とはいっても、リクルートスーツ用などであれば問題ないのでしょうね。
生地の素材は残念
この値段の生地で気になるのは、生地の素材です。
どちらの生地もウール50%/ポリ50%の生地です。
当然値段が安いからしょうがないところではありますが、私がおすすめするのはウール100%の生地なので、どちらの生地も物足りなさを感じます。
なぜウール100%がおすすめするのかは、下記の記事に簡記しているので興味がある方は見てください。
生地で値段が大幅に変わる
では、ウール100%はどの価格帯の生地になるのかというと、35,800円~になります。
最安の生地が19,800円なので、16,000円も値が跳ね上がります。
こう見ると、かなり高くなってしまいましたが、スタンダード生地であれば、27,800円と手ごろな価格に落ち着いています。
色や柄もかなり豊富に取り揃えられているので、多くの人はこのグレードの生地が選択肢に入りやすいと思います。
ただ、ポリエステル混紡なので、生地の質感についてはある程度妥協しなければなりませんが、外回りの営業マンなどであれば、丈夫さを優先したいという方もいると思うので、そうなればコスパ良いグレードになります。
スーパー100の生地は4万ちかくなる
ちなみに、私がスーツを買う基準としている
- ・生地素材:ウール100%
- ・繊維:スーパー100以上
の条件を満たすような生地は、なんと39,800円~となっていました。
さすがにその値段はちょっと高いな~という印象を受けました。
ただ、生地については入荷状況などで流動的に値段やラインナップが変化する可能性があるので、季節によっては状況が異なることをご理解ください。
オプションが結構高い
その他の意外な落とし穴としては、オプションの値段が意外と高いということが判明しました。
たとえば、オーダースーツとして選びたい
- ・お台場仕立て(3,000円)
- ・水牛ボタン(3,000円)
- ・キュプラ裏地(3,000円)
- ・本切羽(本開き)(2,000円)
などの仕様をそれぞれ選ぶと結構高い価格になります。
これらのオプションとスーパー100以上の生地でオーダーするとなるとおよそ5万円以上かかってしまいます…
お試し生地が19,800円といっても、こだわった条件を付けくわえたらやっぱりそれなりの金額がするんですね。
まとめ
採寸やフルオーダーにもかかわらず、2万円でオーダースーツを作成できるのは極めて破格だと思います。
サイズ感やシルエット重視なら間違いなくお勧めできるので、オーダースーツに興味がある方はチャレンジしやすいと思います。
一方で、生地の質感やオーダーならではのこだわりを求めるなら一気に金額が跳ね上がってしまうことが残念ですね。
総じて、値段を抑えつつ自分にサイズ感の合うピッタリの一着(生地度外視)を求めたい方にはコスパの良い選択となるでしょう。
- ・リクルートスーツ
- ・外回り専用スーツ
などであれば、約2万円でめちゃくちゃコスパ良いスーツができると思います。
購入は↓のリンクから
【オーダースーツ 初回限定:19,800円】お値段以上のスーツ品質を是非お試し下さい。
ちなみに、オーダースーツに生地の素材や自分らしさといったこだわりを表現したい方は、「Suit ya」というサイトを私はおすすめしています。
オーダースーツがすべて29800円 -ジャストサイズ保証、日本人クオリティ
ウール100%、スーパー100の生地で3万円程度からオーダースーツを制作することができます。
国内ではなく、ベトナムに工場を持っていることで製作費を削減しています。
詳しくは別記事に掲載しているので、興味がある人は見て行ってください。